HCD-Net サービスデザイン方法論 発想法 2014年07月12日(土)

| トラックバック(0)

 

3回目のなるサービスデザイン方法論は、
GMO Yoursさんの会場をお借りして行われました。
お友達のイトマキさんが激やせしていてびっくり。

 

ユーザー体験を活用した発想法

 千葉工大 山崎先生


▼ビジョン提案型デザイン
 
 例:日本の掃除機→ユーザー視点の改善型
 
 ダイソンやアイロボットなどの様々な革新的な掃除機が発表されている現在、
 ユーザー視点の改善型の手法では追いつけなくなっている。

▼W型問題開発モデル
 →川喜田次郎が考えた、
  経験レベルと思考レベルの2軸から発想をする手法
  発想のジャンプ→アブダクション

▼ビジョン提案型デザイン
 従来の問題解決型デザインとユーザーの価値レベルまで考えた提案型デザインは、
 Wの深さが違う。
 事実から導きだした「価値」を重視している。

▼これまでの HCD/UXでは、発想についてあまり語られていない
 問題解決:問題→回答
 新規提案:見えていない課題→新規提案

▼発想法
 デザインにおける発想法とは、新しいアイデアを生み出すことを支援する手法
 
▼発想のアプローチ
 問題解決型と提案型のアプローチに分かれる。
 →ユーザーに聞くのではなくて、ユーザーの価値などから発想し提案していく。

▼発想法の種類
 ・発散技法
  論理にとらわれずに、様々な角度からできるだけ多くのアイデアを生み出そうとする方法

 ・収束技法
  発散思考により集めたバラバラなデータをまとまりのあるものに集約し、
  有効な情報を形成していく方法

 ・総合技法
  上記の発散と収束を繰り返しながら進めていく方法

 ・態度技法
  アイデアのアウトプットを直接目指すものではなく、
  主にクリエイティブに考えるための基礎的な態度を問う方法

▼発散的思考支援:ブレインストーミング
 アメリカの広告会社の経営者だったアレックス・F・オズボーンによって開発された、
 発散的思考支援の方法

 4つの原則を守りながら複数の参加者による共同作業で発想を促す方法

  ・自由奔放
  ・批判厳禁
  ・質より量
  ・便乗発展(結合改善)

▼収束的思考支援:KJ法
 川喜多二郎が開発した発想法で、問題をボトムアップ的に構造化し、
 全体を把握しやすくさせると同時に問題への適切なアプローチをする手法

 KJ法の実施方法

  ・単位化
   テーマに添った定性データ(事実、意見、アイデア)群を集め、
   カードやポストイットなどに書く。これを単位化するという。
  
  ・グループ化
   それらのカードを一覧化できるように大型の紙に並べ、
   似通った要素の関係を見出す

  ・図解化
   小グループから中グループ、大グループの包括関係や因果関係を組み立てて
   ラベルをつけ、視覚化して見えるように図解する。
 
  ・叙述化
   ラベルや図から文書を書起す。再度ビジュアルからテキストに変換し、
   論理化することで新たな発想を得る。

▼サービスデザインと発想法
 
▼サービスデザインの3つの視点
 人の視点
 モノの視点
 ビジネスの視点

▼3つの視点:人の視点
 対象となる人間(ユーザー・ステークホルダー)が、
 どのような「状況(コンテクスト、5W1H)と価値」があったらよいのか?

▼3つの視点:モノの視点
 人間に関わる人工物が、どのような「かたち(構造・フロー・視覚)」であったら
 よいのか?

 氷山モデル→表面に見える部分と見えない裏側の部分がある。

▼3つの視点:ビジネスの視点
 ヒトとモノを成り立つことができるようにするためには、
 どのような「しくみ(企業、パートナー、お金)」であったらよいのか?

▼サービスデザインの3つの視点とプロセス
 1.現状の調査と分析
 2.サービス構造
 3.発想とコンセプトの視覚化
 4.ユーザー評価とコンセプトの修正
 5.コンセプトの具体化

▼サービスデザイン思考の5つの原理
 1.ユーザー中心(USER-CSENTRED)
 2.共創(CO-CREATIVE)
 3.シーケンシング(SEQUENCING)
 4.証拠(EVIDENCING)
 5.総合的(HOLISTIC)


プチワークショップ

 以前も行ったことのある、
 「花瓶を書く」ワークショップを行いました。

 WS.0A 自分の好きな過分のスケッチを書いてみる
     1.紙を縦にして、上部に名前を書く
     2.自分の好きな花瓶のスケッチを書いてみる。
      これまでに見たものでも、今デザインしてもよい。


 WS.0B 家庭で、花を楽しむ生活のシーンスケッチを書く
     1.誰(自分の家族一人)が、どこで(自分の家の中で)
      どのように花を楽しむのか文章で書いてみる。
     2.花の楽しみ方を考えてみる
      これまでの花の楽しみ方でも、新しい花の楽しみでもよい
     3.文章を書いたら、その文章のイメージをスケッチで書く。
  
 
 ※課題は両方とも一緒。
  前者はモノという視点で考え、
  後者はユーザーの体験から発想した絵。

▼これからの発想法の5つのポイント
 1.既存の要素の新しい組み合わせ
 2.拡散と収束
 3.構造的発想と総合的発想
 4.モノからの発想とヒトからの発想
 5.リフレームが大事

▼1.既存の要素の組み合わせ(ジェーマス・ヤング)

  アイデアの作り方、ジェーマス・W・ヤング
   知っておくべき一番大切なことは、アイデアをどこから探してくるのでなく、
   アイデアの源泉にある原理を把握する。

  原理1
   アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない。

  原理2
   既存の要素の新しい組み合わせに導く才能は、
   事物の関連性をみつけ出す才能に依存する
   
   事実と事実の間の関連性を探ろうとする心の習性が大事

 1. 資料集め段階(収集と組み合わせ)
  課題のための特殊知識と一般的知識の貯蔵をたえず豊富にすることから生まれる資料
 2.心の消化段階(分析)
  心の中でこれらの資料に手を加える
 3.ふ化段階(ふ化)
  意識を外に移す
 4.ひらめき
  アイデアの実際上の誕生、分かった、見つけた
 5.最終段階
  現実の有用性に合致させるために具体化し展開させる段階 

   
▼2.拡散と収束
  例:砂金取りの法則
    砂金取りはいろんなところを探っていって、砂金がとれそうなところを探す。
    
  限定した発想とアイデアの展開
   →限られた発想法と多くのアイデア
   →複数の絞り込みと複数の簡易プロトタイプ

  デザイン思考のアプローチを定義 Tim Braun
   「人々が生活のなかで何を欲し、何を必要とするか」
   「製造、包装、マーケティング、販売およびアフター・サービスの方法について
    人々が何を好み、何を嫌うのか」、
   
    これらの2項目について、直接観察し、徹底的に理解し、
    それによってイノベーションに活力を与えること

  Thomas S. Edison
   天才とは、1%のひらめきと99%の努力である。

▼3.構造的発想と総合的発想
  
  構造化コンセプト
  
  概要:ユーザーの使用状況を、行動の流れの視点で図式化したもの。

   対象ユーザーの確認と目標の設定
   要素に分解する
   要素のプライオリティをつける
   要素をさらに分解する
   分解した要素に重みをつける
   各要素のアイデアを検討
   アイデアを総合化する

  情報から概念を生み出す(論理的アプローチ)

   情報の整理(情報の確認)
    ユーザー情報(含む競合する製品やサービスに関連するユーザー情報)
    ビジネス情報(含む競合する製品やサービスに関連するユーザー情報)
    技術情報(含む競合する製品やサービスに関連するユーザー情報)

   情報の整理からプロジェクトのプライオリティを作る
    どのユーザーグループにプライオリティ
    対象ユーザーのタスクのプライオリティ
    対象ユーザーの問題点のプライオリティ
    対象ユーザーの望むことのプライオリティ
    ステークホルダーのプライオリティ
    ビジネス視点からのプライオリティ
    技術的視点からのプライオリティ

  
  構造化発想
   対象ユーザーと目標設定
   要素に分解する
   要素のプライオリティをつける
   要素をさらに分解する
   分解した要素に重みをつける
   各要素のアイデアを検討
   アイデアを総合化する。

  Found Object
  ものやサービスの観察からの情報を活用して発想する手法。

   ものやサービスを観察して、これまでの体験をリストアップする
   共通の体験を発見する
   共通の体験を生かしたアイデアを検討する
   アイデアをすこし、押さえたアイデアにする。

  情報から概念を生み出す(感覚的アプローチ)
   
   情報の整理(情報の収集)
    情報を収集する
    観察から、体験を収集する
    共通の体験を発見する

   共通の体験を生かしたアイデアを展開する
   
   できあがったアイデアを下記の視点から評価
    ユーザー視点、ビジネス視点、技術視点

   評価結果を利用して、改善する。
  
  
▼4.モノからの発想とヒトからの発想

 ヒトからの発想→気づき
        →ペルソナ

 モノの調査→気づき
      →動向

 1.ヒトから客観的に発想する。
  デザイン対象物の必要する人を、ユーザ調査などを通して、
  客観的な人物像を視覚化して、その人物の目的を考慮して、
  アイデアを発想する

  例:ペルソナ手法の活用・シナリオ手法の活用

 2.ヒトから主観的に発想する
  人間の行動を観察したり、インタビューする中で、気づきを得て、
  その気づきを発想のネタとしてアイデアを展開する

  例:観察での気づき・フィールドワークでの気づき・インタビューでの気づき

 3.モノから客観的に発想する
  道具、商品や技術などの過去の動向やこれからの予測をして、
  モノの方向性を視覚化して、それを活用して、アイデアを発想する。
 
  例:商品ロードマップ・技術ロードマップ・道具年表

 4.モノから主観的に発想する。
  道具、商品や技術などのモノに関わることでの、
  気づきを発想のネタとしてアイデアを展開する
 
  例:技術活用の検討・道具の歴史の検討

▼ヒトからの発想を支援する、5つのデザイン発想法

 1.体験視点の活用
  体験視点とは、ユーザーエクスペリエンスデザインの考え方の基本である、
  ユーザー体験を時間軸、環境軸や人間軸より分析し、
  体験を仮説して、その仮説より発想する方法である。

  体験視点の活用例
   体験を定義する5W1Hを文章として記述して、その文章をスケッチなどに視覚化して
   アイデアを作ってみる。次に、その5W1Hを変えてみて、別のアイデアを作る。

 2.体験マトリックスの活用
  体験マトリックスとは、体験の状況設定をマトリックスを使って、
  様々に設定し、多くのアイデアを創出する方法である。

 3.ユーザーシナリオの活用(体験シナリオ)
  ユーザーシナリオとは、どのようなユーザが、どのような環境で、
  人工物に関わって、どのような行動をとるかについて記述した物語である、
  このシナリオを記述してから、そのシナリオに基づいて発想する。
 
  例:構造化シナリオ法

 4.フォトエッセイの活用
  フォトエッセイとは、テーマに沿って深く内省するために、
  写真とエッセイを活用して、潜在的なニーズを明らかにする手法。

 5.フォトダイアリーの活用
  フォトダイアリーとは、他人のリアルな生活の様子を見つめることで、
  新しい発見を探す手法。
  定期的な生活の写真と解説を活用して、外省敵に潜在的なニーズを明らかにする手法

▼まとめ
 ・4つのデザイン発想
  ヒトから客観的に発想する、主観的に発想する。
  モノから客観的に発想する、主観的に発想する。

 ・体験から発想する手法
  体験視点の活用
  体験マトリックスの活用
  ユーザーシナリオの活用
  フォトエッセイの活用
  フォトダイアリーの活用
 
▼5.リフレームが大事
 リフレーミングとは、
 新しい観点(フレーム、枠組み)で、状況をとらえること。

 フレーミングとは、日常的なものの捉え方
   例:朝起きるための目覚まし時計

 リフレーミングとは、新たな視点で状況をとらえること
   例:気持ちのよい目覚めをするための道具

 同じ物事でも、観点を変えると、ある角度で見たら長所になり、
 また短所にもなる。
   例:電車が遅れて困った。遅れても事故もなくよかった。

 例:アッキレ・カスティリオーニ
   自分の作品集を入れる為にトイレットペーパーの芯を利用した(リフレーミング)

▼意味のリフレーミングと状況のリフレーミング

 意味のリフレーミング
  ある状況に対して意味づけを帰ること
  
  フレーミング
   電車が遅れたので、残念な気持ちになった。

  リフレーミング
   電車が遅れたが、大事故に会わずにすんで、よかった。

 状況のリフレーミング
  意味は変えずに、状況を変えること

  フレーミング
   この目覚まし時計は、いつも時間が遅れて困る

  リフレーミング
   この目覚まし時計は、いつも遅れるので、
   遅れても大丈夫な、休日用に使おう。

▼エクストリームユーザー
 エクストリームユーザーのユーザ調査より新たな視点を得る。

 意味のデザインの例:アッキレ・カスティリオーニ
  イスの真ん中に穴をつけた→イスがオブジェになるようになった。
 
 状況のリフレーミング
  
 リフレーミングを活用するアプローチ
  1.ユーザー体験という視点からのアプローチ
   ・時間軸という視点
   ・環境軸という視点
   ・多様な人間軸という視点

  2.アーティスト
   ・魔法のスケッチという視点
   ・見立てという視点
   ・パラパラ漫画という視点


WS1 観察から発想する

 新しいショッピング体験を観察結果より発想する
  1.観察結果を確認する。
  2.コンテクスト(時間、場所、ヒト、目的)を抽出する
  3.コンテクストよりマトリックス型発想法で発想する
  4.発想結果より提案するアイデアを絵コンテ化する

 1回目のサービスデザイン方法論で作成したKAマップからアイデアを発想します。
 とりあえず「人」と「目的」の2軸でマトリックス的に発想をし、
 「夜の給食」と「イオンでキュレーション動画を投稿できちゃう!」の2案を考えました。







WS2 UXマップから発想する。

 最悪シナリオから、素直な発想と逆転の発想をする。
 そして最悪なシナリオを素直に解決するように発想することと、
 最悪シナリオの最悪を生かしながら発想を行う。

 UXマップのタッチポイントで最悪なシナリオを考えて、
 そしてその最悪なシナリオから絵コンテをおこしました。
 素直なシナリオは「異国の地を楽しむ」、
 逆転の発想は「泳げる部屋にする」としました。







講評

 ワークショップで考えたことを各チームごとに発表。







懇親会

 懇親会はお決まりのげんてんで。
 いつもと若干メニューが変わったコースでした。











 今回のチームはこれでおしまいで、
 次回からはまた新しくチーム編成が行われます、
 どんな人とチームになるか楽しみです。

 


トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.hokorin.com/mt/mt-tb.cgi/858

月別 アーカイブ