UXD initiative「ビジネスモデルとユーザーエクスペリエンス ワークショップ」2012年04月02日

| トラックバック(0)

4月2日に行われた、UXD initiative
ビジネスモデルとユーザーエクスペリエンス ワークショップ
に参加してきました。

このイベントは2月に発売された、
ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書」を元に、
「ビジネスモデル・キャンバス」というフレームワークの使い方を学ぶセミナーでした。

申し込みが多く、
抽選ということになりましたが、
なんとか当選し、参加することができました。


まずは千葉工大の山崎先生から趣旨の説明があり、
その後、まずは山崎先生からユーザーエクスペリエンスの講義、
続いて、O-FLEXビジネス・コンサルティング代表の福永光一さんからも、
講義があり、その後実際に、
ビジネスモデル・キャンバスを使ったワークショップを行いました。
R9143234


イントロダクション-1:ユーザーエクスペリエンスとビジネスモデル

 山崎和彦(千葉工業大学教授)

 ▼趣旨
  ユーザーエクスペリエンスは、ビジネスと密接な関連がありますが、
  これまでのユーザーエクスペリエンスの議論はともすると、
  利用者の体験だけにフォーカスした場合が多いかと思います。

  企業の商品戦略やサービス戦略のために、ビジネスとカスタマーの体験を、
  一つの視点で考慮することが重要です。
  ここでは、ビジネズモデル・キャンバスという手法を活用しながら、
  ビジネスとカスタマーの体験を一つの視点で考慮するワークショップを開催します。

  そのために、ビジネスモデルに詳しいコンサルタントの福永光一氏をお招きし、
  ビジネスモデルやビジネス面でのお話やアドバイスをいただく。

 ▼HCD
  →利用者が嬉しい人間中心のデザイン。
          ↓
  ビジネスに嬉しいビジネス中心のデザイン

  さらに今後は社会環境にうれしい社会環境中心のデザイン(ソーシャルセンター度デザイン)
  も見て行く必要があるのではないか(ビジネスにも含まれるが・・・)

  今まではビジネスモデルがあるものに対してHCDを考えていたが、
  今後はビジネスモデルから作る必要があるのではないか。

  ※EXPERIENCE VISION(ビジョン提案型デザイン)が夏頃に発売

 ▼HCDと顧客の価値を意識したビジネスモデル

ユーザー視点 
 ・対象とする顧客
 ・顧客の価値

顧客の価値を意識した
ビジネスモデル
 ・対象とする顧客
 ・顧客への価値の想像
 ・顧客へ価値を届ける
 ・利益とコストを考慮する。

ビジネス視点
 ・顧客へ価値を届ける
 ・利益とコストを考慮する。

 

 ▼ビジネスモデルキャンパス
   
   ビジネスモデルキャンパスの要素
    ・インフラ視点(企業のインフラ)
    ・ユーザー視点
    ・利益、コスト視点

 ▼ビジネスモデル・キャンバスのユーザー視点
   ・VP→価値提案
   ・CR→顧客との関係
   ・CH→チャネル
   ・CS→顧客セグメント

 ▼体験を捉えるには。
   出来事を時系列という視点で捉える(時間軸)
   できごとを環境、状況、場所という視点で捉える(環境軸)
   あとひとつはメモできず
   
   ※ポイントは時間軸

 

イントロダクション-2;ビジネスモデルとは、

 福永光一(O-FLEXビジネス・コンサルティング代表)
R9143253

R9143259

 もともとはIBMの研究員だったが、ビジネスコンサルを手がけるようになった。


■ビジネスモデル構築法入門

 ▼ビジネスモデルって何?
  
  仮説を持ってそれを検証する目的でセミナーで参加するのと、
  ただ何か得ようとするだけで参加するのでは、大きく違う。
  
  →ビジネスモデルについて1分間考えましょう。

  ・Wikipedia
   →お客さんに価値を提供して、お客さんに対価を払わせる仕組みを作るにはどうするか。

 ▼ビジネスモデル構築に当たって問うべきこと
   1. 当社のお客様は誰なんだ
   2. お客様は投射に何を求めてるんだろう。
   3. そのようなお客様をどうやって見つければ良いのだろう
   4. お客様は投射とどようなつきあい方をしたいのだろうか?
   5. お客様はどのような対価を払うのだろうか?
   6. お客様の求めに応じたり、見つけたり、つきあって行くために、
     どのような資源を持っている必要があるのだろう?
   7. 同様に、どのような活動をすれば良いのだろうか?
   8. 以上の目的のために、誰かと組む必要はあるだろうか?
   9. そして、それらのためにどれくらいのコストがかかるのだろうか。
   10. 結論として、儲かるのだろうか?

 ▼ビジネスモデル構築の構成要素
   1. 当社のお客様は誰なんだろう?(顧客セグメント)
   2. お客様は当社に何を求めているのだろう?(提供価値)
   3. そのようなお客様をどうやって見つければ良いのだろう?(チャネル)
   4. お客様は当社とどのような付き合い方をしたいのだろう?(顧客関係)
   5. お客様はどのような対価を払うのだろう?(売上構造)
   6. お客さまの求めに応じたり、見つけたり、付き合っていくために、
    どのような資源を持っている必要があるだろう?(キー。リソース)
   7. 同様に、どのような活動をすれば良いのだろう?(キー活動)
   8. 以上の目的のために、誰かと組む必要はあるだろうか?(キー。パートナー)
   9. そして、それらのためにどれくらいのコストがかかるのだろう?(コスト構造)
   10. 結論として、儲かるのだろうか?

 ▼ビジネスモデルキャンパス
   ビジネスモデルを1枚の絵に。

   1. 顧客セグメント(CS: Customer Segments)
   2. 提供価値(VP : Value Propositions)
   3. チャネル(CH : Channels)
   4. 顧客関係(CR : Customer Relationships)
   5. 売り上げ構造(RS : Revenue Streams)
   6. キーリソース(KR : Key Resources)
   7. キー活動(KA: Key Activities)
   8. キーパートナー(KP : Key Partners)
   9. コスト構造(CS : Cost Structure)

 ▼ジレットのビジネスモデル

  顧客セグメントは消費者(男性)
   

  ※ジレットのスゴいところは、カミソリ本体はすごく安く売る、
   替え刃で儲けている。(器具を買った顧客を囲い込みができる。)

   例:プリンターなども同様
     プリンター本体を売って、インクを高く売ってぼろ儲けしている。
  

  ※ビジネスモデルを読むときには順番がある。
    ・お客さんにどういった価値を提供するかが第一。
     (よくあるパターンは自社が何が出来るかを考えてしまうことが多い。)

 ▼Googleのビジネスモデル

  ・顧客セグメンとは、広告主、Webサーファー、コンテンツオーナー
  ・提供価値:ターゲット広告
  (キーワード連動にすることにより、よりターゲットに近い広告を提供できる)
 
   ※Googleのスゴかったところは、キーワードをオークション形式で販売した。

  ・コンテンツオーナーに大しては、小遣い稼ぎができるような仕組みも作った。

 ▼ビジネスモデルの作り方
  まずは良いお手本を読む。
  
  ・顧客価値を定義
  ・利益方程式
  ・ビジネスシステム

   →こういったことがちゃんと書いている本が「ホワイトスペース戦略


  ▼顧客セグメントのタイプ
    ・マスマーケット
    ・ニッチマーケット
    ・セグメント化
     特性別(企業規模別、等)
    ・多様化
     小売りとクラウド(Amazon)
    ・多面的
     カード保有者と加盟店

     ※マスマーケットは時代遅れと言われるがそうではない、
      成功した例としてはユニクロが上げられる、
      ユニクロは全部をカバーした。

   ▼提供価値(バリュープロボジション)

    ・新規性
    ・性能
    ・カスタマイゼーション
    ・仕事を片付ける
      例:ダスキンのお片づけサービスは月3万円。

    ・デザイン
    ・ブランド/ステータス
    ・価格
    ・コスト削減
    ・リスク削減
    ・アクセス可能性
      例:コンビニ
    ・利便性/使いやすさ

    お客さんが価値を簡単に認めてくれれば楽なことはないが、
    そうは上手く行かない、一番難しい。

    ※提供価値と顧客がマッチングしない場合もある、
     その場合は、組み合わせを変えることも必要。
    

    ビジネスモデルジェネレーションには続編がある。
    「Business Model You: A One-Page Method For Reinventing Your Career

 

 ▼チャネルの考慮点
  ・タイプ
    - 直販営業
    - Web営業
    - 自社店
    - パートナー
    - 卸
  ・フェーズ
    - 認知
    - 評価
    - 購入
    - 配送
    - アフターセールス

 ▼顧客関係のタイプ
  ・顧客アシスタンス
  ・専属の顧客アシスタンス
  ・セルフ・サービス
  ・自動化サービス 
  ・ユーザー・コミュニティ
  ・協同(開発)

 ▼売上構造の考慮点
  ・売上生成方法
    - 資産の販売(物件の移転)
    - 使用料(使用量に応じて)
    - 購読料、会員サービス料
    - 賃貸、レンタル、レース
    - ライセンス料
    - 取り次ぎ手数料
    - 広告料

  ・価格づけメカニズム
    - 固定メニュー価格
     (リスト価格、製品仕様毎、顧客セグメント別、ボリューム別)
    - 動的価格(交渉、歩留まりベース、リアルタイム、オークション)
 
 ▼キー・リソースのタイプ
  ・物的資産
    - 工場、ビル、車輛、機会、システム、POS、販売ネットワーク
  ・知的資産
    - ブランド、知的所有権、特許、著作権、パートナーシップ、顧客データベース
  ・人的資産
  ・金融資産
    - キャッシュ、最大貸付金額、ストック・オプション・プール

 ▼キー活動のタイプ
  ・制作
    - デザイン、制作、製造
  ・問題解決
    - コンサルティング、医療
  ・プラットフォーム/ネットワーク
    - ソフトウェア開発、ネットワーク拡大(物的拡大、顧客リーチ拡大)、ブランド構築

 ▼キーパートナー関係確立の目的
  ・最適化、規模の経済性
    - コスト削減、アウトソーシング、インフラの共有
  ・リスク、不確実性の削減
    - 規格の協同開発
  ・特別な資源・活動の獲得
    - 知識、ライセンス、顧客

 ▼コスト構造の考慮点
  ・コスト構造のタイプ
    - コスト駆動(低価格購買、自動化、アウトソーシング)
    - 価値駆動(高級ホテル等)

  ・コスト特性
    - 固定コスト依存
    - 変動コスト依存
    - 規模の経済性
    - 範囲の経済性


ワークショップ1:現状のビジネスモデルの作成

  福永さんがコンセントの長谷川さんにインタビューしながら、
  現在のコンセントのビジネスモデルについて、
  ビジネスモデル・キャンバスに纏めて行く。
R9143265

  福永さん曰く、コンセントの現状は長谷川さんブランドなのではないか?
  とのことです。


ワークショップ2:提案するビジネスモデルの作成

  コンセントの現状のビジネスモデルを咀嚼しつつ、
  新しいビジネスモデルを考えて行きます。

  問題:新しい顧客は開拓できているのか?
     儲けていられるのか?深堀できているのか?(儲ける仕組み)

  (1)まずは何が問題かを一人一人が考える。
  (2)グループで合意形成する。
  (3)ビジネスモデル・キャンバスを作成
R9143271

R9143276

 ▼ブレスト
  ・課題を決める

   新規顧客の開拓
   リピーターを広げる
   VPが伝わっているか?(新しい切り口)
   今あるリソースでより利益を上がることができるか
   コンセントの技術が伝わっているか?
    (今あるものをベースに価値を見出す)
   紙のビジネスモデルの発展(紙+IA)   
   社内教育を充実させるための社内体制づくり
R9143277    

  ★紙の事業をどうやっていくか?
   新しい価値を生み出せるか?
   なぜ紙がだめなのか→先細りするから→じゃあ何が儲かるの?
R9143304

  ★テーマ決定
   今あるリソース(IA or エディトリアルデザイナー)を使っての、
   新規事業の創出。

  ※問題を決めるのが一番むずかしい。

 ▼アイデア
  教育教材
  
  子供や保護者だけだとざっくりしすぎ、
  なぜお金を払うのかを考えないといけない。
 
 ▼福永さんアドバイス

 ・これは、現状整理でもこれからのことを仮説造りするための、
  フレームワークの一つ。
 ・どっち側にするのは使い方しだい。
 ・会話を活性化するための共通かツールのひとつ。
 ・経営者として自分の会社がどうありたいかを考慮する。
 ・なぜCSから考えるのか→金を稼ぐため。
R9143286


■発表
R9143288

R9143290

R9143294

R9143296

  KRとVPがどっちかなのかは確認が必要。
  金儲けするのではあれば、人と違うことをしなければならない。
  うちのチームも、課題をVPから考えているのでは。
  

■長谷川さんの講評
 うちのチーム以外は、現状のビジネスモデルに内包されていたのではないか。
R9143298


雑感

 今回初めてビジネスモデル・キャンバスを作成しましたが、
 どうしても、課題を企業がどんな価値を提供できるかという、
 Value Propositionから考えてしまいました、
 ビジネスモデル・キャンバスではCSから考えることが大事なので、
 HCDやLeanなどでもこのポイントは考慮したいですね。

 また、コンセントさんとは同業者なため、  
 ブレストや他チームの発表が、
 「あー、うちでやってたな・・・」  
 という風になってしまうのはちょっと難しいところですね。


懇親会

懇親会は、恵比寿ビールのビアガーデン。
R9143306

R9143308

R9143310

R9143313

R9143315

R9143317

R9143325


関連リンク

 Togetter:
 http://togetter.com/li/283712


参考書籍



トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.hokorin.com/mt/mt-tb.cgi/740

月別 アーカイブ